瀬戸市内の陶土採掘場で、土を採集し、粘土をつくり、制作する! 
これぞ瀬戸といった、激アツな陶芸の公募展「瀬戸・藤四郎トリエンナーレ〜瀬戸の原土を活かして〜」が「瀬戸市美術館」ではじまったので、訪れてみた。ちなみに藤四郎は瀬戸の良質な陶土を発見されたとされる、陶祖さま。

今年開催される「あいちトリエンナーレ」と同じく、3年に一度開催され、今回で第3回を迎える。決められた採掘場で、蛙目(がいろめ)粘土が3種類と、黄土、風化土、木節粘土を採集することができて、顔料や釉薬は調達したものを使うのはOK。窯元の職人さんや陶芸家といえども、わざわざ山から原土を採集して、という方は瀬戸でも、かなり限られた人なんじゃないかと思う。瀬戸だと、窯業原料屋さんがたくさんあり、すぐに作陶しやすい粘土が販売されている。

去年8月、全国から264名が瀬戸の採掘場で原土を採集にやってきて、133名が出品。採集にやってきた人に対して、出品が半数近くなのは、採集した限られた量で作品を成功させるのが相当難しかったと思われる。参加したくても出品できないというハードルの高さよ。そんな壁を乗り越え、さらに選抜を通った作品たち入賞5点、入選67点。会場を回ると、原土そのものといったゴツゴツした質感が残ったものから、なめらかな質感のものまであって、何がどうなったらこうなるんだろう? と想像しながらじっくり眺めると、おもしろい。

今回のグランプリは、現在、東京を拠点に活動されている、やきもので造形表現を行う塩谷良太さん。作品名は「頂で身を寄せ合う」。公募展に参加されて、原土から制作された感想をいただいたので、どうぞ!

「今回、私が主催する陶芸教室の方々と一緒に参加しました。各人、普段の均質化した材料を思い通りに扱うのとは違ったアプローチを、つまり、ものが発する声に応じて、自分の気持ちをそれに寄り添わせていく面白さを実感したようで、工房が活気付きました。マンネリというのは、目的の実現の中にしか目がいかない時に起こるものだと感じます。思い通りにいかない素材が見せてくれる、その都度の振る舞いによって、各々の目的が更新されていきました」

とても丁寧にお返事いただき、その人柄が垣間みえました。
なお、瀬戸市の応募者でほや子注目は、審査員特別賞を受賞した「瀬戸・新世紀工芸館」研修生の波多野祐希くん。まだ26歳と若い。ふだんから原土で作品をつくっていて、茶碗や酒器などもめちゃくちゃかっこいい。
5/26(日)まで開催されているので、ぜひ訪れてみてくださいませ〜。

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