喫茶NISSINでお茶をする、瀬戸在住の20代の女性がお友だちと話していました。昨日まで開催されていた、国際芸術祭「あいち」地域展開事業「底に触れる」現代美術in瀬戸について、「触れるに、底」と読んじゃった。触れるに〜って、瀬戸弁だと思っちゃった、と。底に触れるという並び方が確かに、「触れるに」と読めそうです。ほほお。こんなにお若い人もまだ瀬戸弁を使うのかと、嬉しくなりました。瀬戸弁で語尾に「に」は、少し強く言いたい時使います。意思を感じさせる言葉です。行くに。やるに。「触れる」だけでなく「触れますよ」くらいの意味合いです。触れるにと言う言葉を瀬戸弁で活用してみます。触れるに 触れるに 触れますよ触れんに 触れませんよ触れるでね 触れますからね触れとるがや 触れてますよ触れとるがん 触れてるでしょ触れとるがんやん 触れてるでしょこれ触れぇへん 触れません触れれぇへん 触れられません触れやぁ 触れなさい触れやぁす お触れになる触れやぁへん お触れにならない触れるやらぁ 触れるであろう触れるでかんわ 触れてしまうので困る触れるもんで 触れますので触れなかん 触れなくてはなりません触れるけどが 触れますがしかし触れこなし 触れることなく触れてみやぁ 触れてみなさい触れたやらぁ 触れたでしょう触れとらせん 触れていません触れとらっせる 触れておいでになる触れとりゃぁす 触れていらっしゃる触れてござる 触れておいでになる触れてござらっせる 触れておいでになられる触れてちょう 触れてください触れてちょうだぁすか 触れてくださいますか触れたなぁ 触れたくない触れてかん 触れてはいけません触れてちょうだぁすな 触れてくださいますな触れてまう 触れてしまう触れるんやに 触れるんですよまあはあ触れるに もうすぐに触れますよまあはあ触れてまう もうすぐに触れてしまうすんでのとこで触れてまう もうちょっとのところで触れてしまう触れるやらぁ 触れるでしょう触れてまうやらぁ 触れてしまうでしょう明治生まれの祖父母の使っていた言葉。たわけいりゃあすこやあすござらっせる食事のことを、ごぜんと言っていました。御膳。ご無礼しましたは、お風呂を先に使った人が後の人に言う。お先に失礼しましたの挨拶。人が集まった場所で先に帰る時には、お先にご無礼します。たわけは、人を叱る時使う言葉。たわけ、田を分ける。自分の領地を分けるのは、家を滅ぼすことになる。愚か者のすることであると言う意味です。まるで時代劇です。たわけは、たぁけと発音します。たぁけ、どたぁけ、くそだぁけと変化します。瀬戸の人は本当によく、たぁけと言います。ぎざがええ(縁起がいい)鍵をかう(かける)あのじん(あのひと)米をかす(米を研ぐ)〜こなし(〜をしない)たわけ(あほ、ばか)などは、美濃弁とかさなるようです。ござらっせる(いらっしゃる)などは、長久手でも使うようで、長久手市の温泉施設の名前、「ござらっせ」にもなっています。瀬戸弁はきつい。語尾が強く感じます。なに言っとるや言ったやらぁ言ったがん、の後に小さい「ッ」が入るような話し方。名古屋弁のなも、えも、とは違う勢いがあります。土を掘る鉱夫。馬を引きダンプカーでの配送人、窯を焚べる職人。まあ、荒っぽい人も多かったでしょう。女性も働きます。仕上げ、絵付け、窯出し、梱包。お金を稼ぎ、自分の意思を持ちます。瀬戸弁の男女差はあまりないような気がします。瀬戸弁で良いなと思うのは、年齢に関わらず女性をねえさま、と呼ぶことです。奥さんでもなく、お母さんでもなく、もちろんおばさんでもない。自分より目上の存在として、ねえさまとか、ねえさん。これは本当にいい。情報の近代化とともに地域の特色が薄れ、全国どこも同じようになったと言われますが、まだ瀬戸には瀬戸の特色が残ります。無理に保存することもありませんが、自然に伝わったらうれしいなぁと思います。ほんに瀬戸瀬戸よいところ瀬戸は火の町土の町チョイト土の町♪