夏といえば盆踊り。瀬戸の盆踊りで必ず踊られる「瀬戸音頭」。この歌は瀬戸市歌と共に、1949年の市制20周年を祝して作られました。当時の歌唱は花村菊江。レコード盤の両面で吹き込まれました。1971年に都はるみで吹き直され、いま瀬戸のあちこちで掛けられているのは、都はるみ版です。作曲は米山正夫。この方、売れっ子で素晴らしい曲をたくさん書いていらっしゃいます。歌詞は一般公募で一位に輝いた、壷井ふゆじ氏(愛知県小牧町)。♫なびくなぁ、なびく煙を黒繻子帯にかけてやさしい藤四郎山の花もほんのり花もほんのり春すがた窯を炊く煙が陶祖公園にたなびき、帯のようだと歌っています。瀬戸のせとものが力強く街を支え、希望に満ちた歌詞を小牧の方が造られたとは、驚きです。さて、そんな「瀬戸音頭」の振り付けについて、知ってるようであやふや。前の人の振りを見よう見まねで着いていってる方、多いんじゃないですか。それじゃつまらない、ちゃんと踊れるようになろうと、せと末広町商店街婦人部が企画し、コロナ禍前に何度か開催しました。すえひろおばちゃんプレゼンツ「瀬戸音頭を踊ろう!」ワークショップ。講師は「せとなでしこ会」村田豊辰先生、北川先生。なびくなぁ♪で始まる瀬戸音頭は、せとものを焼く過程が振りになっています。はじめは、拍手から。これからせとものを焼くぞという意気込みを拍手に込めて。せとものを焼くのに良い土は何処にあるかなぁと、左右手をかざして山々を眺めます。土を見つけたら、ツルハシで掘ります。エイ、エイ、エイ、エイ。土が取れたら、ろくろで成形します。クルクル、クルクル。できました!手のひらを丸くして茶碗の形をうれしく眺め讃えます。やったーと喜び、両手を広げて感謝の、柏手。そしてまた、作ります。曲の終わり、チャラランチャンチャーンで、お茶碗を捧げるところでラストを迎えるのが感動的です。講習を受けた後は、商店街の「すえひろ夏祭り」で披露していただきました。皆さん上達され、自信を持って踊りました♪ここで、瀬戸一番のお祭り「せともの祭」の思い出話をひとつ。「せともの祭」の夜、「市民総踊り」といって、誰でも参加できる盆踊り大会がありました。番号の付いた手拭いが渡されて、最後に抽選会。お米や扇風機が当たる、おまつり終盤のお楽しみでした。夜9時まで踊った後にもお店が開いていて、夕涼み、裸電球の灯りで夜店を見るのがワクワクでした。その時間から陶器市も値下げを始め、それを狙うお客さんもありました。その後、祭りの時間はどんどん短くなって、今は明るいうちにお開き。時短のため初めに削られたのが、市民総踊りです。この市民総踊り、一曲目が瀬戸音頭、ラストダンスも瀬戸音頭。これで瀬戸音頭が市民に定着したことは、間違いありません。瀬戸音頭、ちゃんと覚えたらかっこいい。盆踊りが楽しくなりますよ。チャラランチャンチャーン♫