本日は、瀬戸のお盆のことをお話したいと思います。一般的にお盆といえば、8月13日から16日ですよね。けれども、瀬戸では1ヶ月早く、7月13日から16日です。これまで、住んでいてもあまり実感として、わいていなかったのですが、一昨日、こんなできごとがありました。まちの中心市街地にある「せと末広町商店街」からの帰り道、店先に炎が上がっていました。んっ? これはなんだと思い、よくみると、あちこちのお店で火を焚いているではありませんか。なんだろうと思い、火を焚いていた電気屋の青山さんに話かけてみると、「送り火だよ」と。お盆といえば、13日にお迎え入れをして、お墓参りに行き、送り火を焚いて、浄土へと向かう行事。古くからお店を続けているみなさんは、商店街でお盆の行事を行うそうです。亡くなられたみなさまの生き様は、きっとお店なのでしょうね。青山さんが、亡くなった奥様さんのことを想い、「もうお別れかあ」と寂しそうにつぶやくので、わたしも、とてもよくしていただいていたので、つい涙ぐんでしまいました。瀬戸では、なぜ1ヶ月早まっているのか。明確にはわからないのですが、毎年9月に行われる、戦前から続く陶器市「せともの祭」が開催され、その準備に追われ、前倒しになったのではないかといわれているようです。今も続くお祭りで、昔は1年分の稼ぎを稼ぐ勢いだったと、伝説的に話は聞きます。自宅へ帰る途中、創建771年の「深川神社」の神主さんが、境内でお祈りをささげており、数名の方がその後ろで一緒に頭を下げる姿を見かけました。ああ、瀬戸のお盆は終わったんだ。わたしはずいぶん長いごと、瀬戸のお盆を知らなかった。《追記》さて、この記事を書いたあと、品野の山深いエリアにある「祥雲寺」の副住職であり、メタバースをかける僧侶の江川さんからコメントいただきました。「同じ瀬戸でも品野、水野、山口など田舎は八月盆ですよ〜。瀬戸のお坊さんはお盆が2回きます」とのことです。中心市街地以外は、通常通り。おもしろいご報告ありがとうございました!