宮前地下街にある「喫茶 あかり」へ行くと、スナックにいるような気分になる。
扉を開けると、7、8人がかけられるカウンターがあり、ご近所に住んでいるとおぼしき、毎日通う濃い面々の常連さんがずらりと座っている。入口には愛知県の昔ながらの喫茶店で普及する “コーヒーチケット”がずらり。切り盛りするのは、髪を短く整え、赤い口紅が似合うキレイなママ。
扉を開けると、コーヒーの香りがふんわりと立ち込める愛知県の喫茶店の匂いがして、「いらっしゃい!」と、明るく迎えてくれる。

私はいつも“モーニング”の時間帯に訪れる。
ドリンクを注文すると、分厚くカットされたトーストが丸々1枚と、キャベツ山盛りのサラダ、玉子がつく。ボリュームたっぷりなので、常連さんで食べきれない人は、最初からトーストを半分にしてもらったり、強者はママに「ビニール袋ちょうだい」といって、“お持ち帰り”していく人もいる。
ここはさながら、みんなの家。小倉あんを持参して、トーストにつけて食べる人もいれば、「これ、つくったで食べてえ」とおやつを配る人もいる。その場にいれば、ごく自然に話しかけられ、お店を軸に500m圏内で起きていることが話題にのぼる。このあまりにも強い地元色に、一度訪れて以来、すっかりハマってしまった。

初めて訪れた日は忘れもしない。カウンターに座っていると、Tシャツをズボンにインした70代くらいの男性が、ダックスフンドーを連れたまま入店してきたので、度肝を抜かれた。新参者の私はすぐに見つかって、「どこの子や?」と聞かれ、「瀬戸の子です!」とか話しているうちに盛り上がり、帰ろうとすると「ムスメ、明日も待っとるでな」とひと言。その後、同じ「宮前地下街」にある、唯一無二の居酒屋「酒道場 久兵衛」の店主だということを知り、訪れてみたら、まー、おもしろいこと。けれど、その話は濃すぎるので、またこんど。

とにかく「喫茶 あかり」へ行けば、この界隈がどんな町かすっかりわかる。本物のスナックと違って、コーヒー1杯350円とお金の面でハードルも低く、新参者にはみんな興味津々で優しくしてくれるので、気軽に訪れてみて。日曜はおやすみヨ。

 

 

 

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