せと銀座通り商店街に、2022年4月9日(土)にオープンした「little flower coffee(リトルフラワーコーヒー)」。あっという間に2ヶ月が経ちましたが、今もなお、人が絶えません。店主は、ものすごくほんわかとやさしい空気を持つ本田順也さんと、明るくてポジティブな空気に包まれている源平早彩さん。実は、おふたりとも関東出身で、最初は鎌倉でオープンなども考えていたそうですが、ご縁あって、瀬戸のまちを気に入っていただき、開業に至ったそうです! お店のオープン前におうかがいしていたおふたりが大切にしていること、そして、ブレンドコーヒーをはじめとする気になるメニューをしっかりご紹介します。共同代表の本田さんが、コーヒーと出会ったのは高校生のとき。ご近所の喫茶店でスペシャルティコーヒーに出会い、おいしさに感動。けれども、当時はバリスタの存在が世にあまり知られておらず、パティシエ・コックの道へすすむことにしたといいます。そして、スペシャルティコーヒーが注目を浴びるようになってきた10年ほど前、表参道に誕生した「INTERSECT BY LEXUS TOKYO」でコーヒー業界へと足を踏み入れました。その後、「Blue Bottle Coffee表参道店」のリーダーバリスタとなって、1日数百杯近くの珈琲を入れ続け、絶対的な集中力と様々な状況下でも味がブレない技術が身につけ、コーヒーの知識・技術を活かしたサポートなども行うように。コロンビアコーヒー専門店「lohas beans coffee 」の立ち上げに関わり、姉妹店への転勤を機に名古屋へとやってきました。一方、源平早彩さんは、オーストラリアのカフェで働いたことをきっかけに、バリスタのキャリアをスタート。帰国後の2018年に南青山の「Little Darling Coffee Roasters」でのオープニングを経験し、スポーツ選手の妹のため名古屋に移住し、そのときに「TRUNK COFFEE」で約2年間勤務。そんなおふたりが立ち上げたお店は、高品質なスペシャルティコーヒーを“ブレンド”する専門店。「僕が目指すコーヒーは、誰が飲んでもおいしいと思えるコーヒー。シングルオリジンの超高級な豆を使ったものではなく、銘柄をこだわらなくても、いい農園さんは山ほどある。豆のおいしさをどれだけ、ブレンドで引き出してあげるか。それが、僕の仕事かなと思っています」と本田さん。どんなブレンドがあるかというと、種類は常時5種類。いちばん「little flower coffee」らしいブレンドが「little bouquet」。酸味も尖らせず、ナッツのような香ばしさがあり、すっきりとした香りも楽しめる味です。「sunny side」はとても酸味があって、後味がすっきり。酸味が苦手な方でも、飲みやすい酸味。個人的には、酸味の概念が変わるようなおいしさで、個人的にとても好きです! 「take time」はいちばんしっかりと焙煎してあり、酸味が抑えめ。しっかりとしたボディー感とコクと甘みを引き出したもの。「day dream」はノンカフェイン。あんずやプラムのような酸味を感じられる。ここに加えて、随時開発していく限定ブレンド。かなり貴重な豆を使用したり、コーヒー業界ではありえないブレンドなどに挑戦する攻めた味をつくっていくそうで、変わるたびに飲んでみたいです。このブレンドをもとに、さらにたくさんの方にコーヒーを好きになってもらうメニューも。カフェラテは、ノンカフェインの「day dream」以外の4種類のブレンドのどれかを使用。圧力をかけて、豆の美味しい部分だけを抽出したエスプレッソをミルクに混ぜています。エスプレッソの苦味がある、ちょっと大人なチョコバナナのような「espresso banana」。瀬戸でものすごく注文が多いドリンク。「coffee jelly soda」は、マスカットのようにフルーティなエルダーフラワーシロップとブラッドオレンジに、炭酸をプラス。底にはストローですいこめるほどのやわらかく、濃いコーヒーゼリーをたっぷり。おやつには、無添加で国産の発酵バターを使ったバームクーヘンもあるので、こちらもどうぞ。いろいろとお試しくださいね。コーヒーひと筋でやってきた本田さんとはまた、対照的な存在が早彩さん。この空間を通じて、やりたいことが山盛りあるという。「コーヒーで人とひとがつながる場所になったら。わたしは内装を考えたり、パッケージを考えたり、アパレルも好きだし、いろんなアーティストに来てもらえたりしたら、うれしい。コーヒー屋というベースはありつつ、ほかのことをバンバンできるようにしたいですね」早彩さんの「きてよー! 一緒にやろうよ」のお誘いで、ヴィンテージ古着「TRANSCELL」さんも「せと銀座通り商店街」に出店を決めて、同日にオープン。そんなふうにひとを引き寄せる力がある。カフェ内には、東海エリアでは貴重な焙煎機を時間で借りられるシェアロースターもあり、コーヒー好きが集まってくれる予感。今後、どうなっていくのか楽しみです。