〜中心市街地のゴールデンルート その3〜

窯道具でつくられた“窯垣”が続く「窯垣の小径」。
この小径を150mほど進んだ道沿いに「窯垣の小径資料館」がある。ここは、もともと明治後期に建てられた“本業焼”の窯元だった寺田さんの邸宅で、数十年前までは、なんと家主のおばあさんが住んでいたそう。
なお、“本業焼”とは瀬戸で本来つくられてきた陶器のこと。
江戸後期に、加藤民吉が九州の有田などで磁器を学び、磁器生産を本格化していったことで、旧来の陶器を「本業焼」、磁器を「新製焼」と呼び、区別するようになったそうな。

母屋に一歩入ると、その日の当番ボランティアのスタッフが出迎えてくれて「どこから来たの?」優しく聞かれる。「ますきち」に宿泊した若いお客さんによれば、市外から来たというと、かなり熱烈な歓迎を受け、怒涛の1時間みっちり案内コースが始まることもあるらしい(笑)。

入ってすぐは、洞町地区でつくられたやきもののベストセラーである「石皿」や「馬の目皿」「本業タイル」などが展示される。とくに注目は、日本で初めてつくられた「本業タイル」。当時、世界的に流行していたヴィクトリア調のデザインをベースにしていて、どこか異国情緒漂う。
外には“本業タイル”を敷き詰めた浴室もあって、惚れぼれ。お庭には大手トイレメーカーのルーツにもなっている染付便器もあり、こちらは雅な佇まい。

母屋のほかにも離れがあり、実は、個人的にはこの和室が好き。
壁には、大物ろくろ師が高さ1m以上はありそうな甕をつくっている様子だったり、10年間だけ運行したという、瀬戸とお隣の町・豊田をつなぐ貨物専用のロープウェイ「尾三索道(びさんさくどう)」の写真などがあって、わりと衝撃デス。
あと、忘れずに見ていただきたいのが、ビデオ。擦り切れるんじゃないかと、心配になってしまうほど、流されていそうなのだけれど、この内容がすごくいい。一番の見所は、職人たちが登り窯に薪を入れる様子。小さな穴から野球選手並みのコントロールで、次々と窯の中へと正確に放り込んでいく。これは一度見たら忘れられないほどインパクト大! 見たい方はスタッフのおじちゃんやおばちゃんにお願いしてみてくださいネ。

お次は、窯横カフェへと向かっていきますよ〜。

 

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