近頃、「瀬戸市立図書館」にちょこちょこと訪れている。
瀬戸市でいちばん大きな病院「陶生病院」のすぐ横にあり、ちょっと小高い丘の上にある。ぜぃぜぃと息が上がるぐらいの坂をのぼった先に、元二科会会長の洋画家・北川民次さん(1894-1989)の巨大な陶板壁画が現れる。民次さんは窯業の街・瀬戸市に芸術性を加えた重要人物で、生命力溢れる作風で知られ、この壁画にもエネルギッシュな人間が描かれていて、かなりかっこいい。

館内には「参考室」があって、陶芸に関する本で埋め尽くされている。その一角に、瀬戸市に関する資料もわんさかあって、これがおもしろい。最近、見つけてお気に入りは、昭和62(1987)年に登場した『瀬戸の町名由来』。
これは「愛知県瀬戸警察署」がつくったもので、裏表紙を見てみると、編集は次長・沢柳倫太郎さん、警務係長・水野重男さん、カット(絵のことかな?)は防犯課員・森田俊郎さん、浄書(=清書)は警務課主任・相馬健人さんなど、関わった方の名前がバッチリ出ていて、警察署内でつくった感がものすごく伝わってくる。

冒頭の挨拶によれば、「町名の由来を知り、その地に愛着をもつことが、私どもの仕事に大切なことだと思います」となんでも外勤警察官を中心に、町の古老や郷土史家を探し聞き歩き、文献を参考にして、制作したそうな。
1冊につき、約60町名のお話がまとめられていて、なぜ瀬戸市は「瀬戸」と呼ばれるのか? から始まり、「窯町」は尾張藩の御用窯があったことから、「品野町」は科木が多く茂っていたからなど、住民にとっては「へ〜!」と思うような情報が、さらりと読める程度にまとめられている。かなり好評だったようで、同じ年の12月に『瀬戸の町名由来(その2)』が発表され、その2の方がさらにおもしろさを増す。

なお、この本以外にも、参考室には今年で市政90周年を迎える瀬戸市がその昔“瀬戸村”から出発し、合併していった資料が、それぞれ昔の地区や村ごとにあり、すさまじい情報量!
みなさま、ふらりと立ち寄ってみてはどうでしょう?

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