地元の人に愛されるお花屋「irodori」さん。
今年の9月にお引越しされ、新しくなってからみなさん、行かれていますか??
新しいお店は、宮川駐車場をずーっと上へ上へとのぼって、てっぺんのあたりにある、レトロな建物。入口には観葉植物があり、小さな店内の一角にちょこんと生花が並んでいる。
店主のまいこさんは、お花屋さんがよく似合う。しっくりとくる。こんなにお花が似合う人がいるのかな。お店に行くと、にこにこしながら「今日はどれにする??」と聞かれ、選ぶと、持ち上げた束のなかから、さらに「どれにする? この子が元気いいかな〜??」と教えてくれる。数本だけしか買わなくても、ちっともイヤな顔をしない。
移転オープンから、およそ2ヶ月。瀬戸のアートイベントも、あれやこれやと、ようやく落ち着いたところで、お花屋さんをはじめたきっかけや移転のきっかけをおたずねしてみましたヨ。

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「小さい頃からお花屋さんになりたかったの?」

お客さんにも、よく聞かれるんだけど、ぜんぜん。ただ、友だちのお母さんが、お茶とお花の先生で、小学校の頃から高校卒業してからもしばらくやっていまして。はじめたきっかけは、うちの母親。結婚式場に勤める美容師で、お嫁さんのヘアメイクを担当してたの。それもあって、わたしに着物を着せたかったみたい。友だちのお母さんが先生だったから、遊びに行くなら、せっかくなら、お稽古も行ってきなさい、と。それが楽しくて、ずっと通っていました。

あとは、よくよく考えたら、瀬戸の陶原小学校出身なんだけど、緑化部があったんだよね。それで、部活に入って、給食のアイスクリームカップに穴開けて、土入れて、種入れて、育てて。尾張瀬戸の駅前で道ゆく人に、お花の苗をどうぞ、と配って(笑)。当時は学校のまわりが山で、入れたのね。音楽の授業も山の中でやったりして、その山を整備したり、苗を育てる部活だったの。

高校を卒業してからは、イベント関係のお仕事がしたいなと思って、専門学校に通い始め、卒業後はイベント会社に就職して。でも、土日は現場で、平日も夜まで仕事でめちゃくちゃ忙しくて、まったく休みがなかった。それで、やめまして。
そのあとに、なりゆきではじめた花屋さんをきっかけに、尾張旭にある「花の店 くすのき」で働きはじめました。そこの社長がほんとにいい人で、市場には、決められた男の人が仕入れに行くことが多いんだけれど、お店で売ってる子たちにも、行ってきていいよ、自分たちがいいと思ったものを買っておいで、といってくれて。23歳から36歳まで、ずっと続けてたんだ。今もものすごくお世話になっていて、自分でお店をはじめようと思って、社長に相談したときに、「インド留学に行ってくるつもりでやれ」って、いわれたの。「戻ってこればいいから。そのぐらいのつもりでやれ」と。それで、はじめたのよ。

どこでやろうと思ったとき、どうせだったら、自分のルーツがあるところがいいな、と思ったの。それで浮かんだのが、銀座通り商店街の近く。昔、ひいおばあちゃんがお団子を売ってたの。ほぼ路上のほったて小屋みたいなところで。私が生まれたときには、もうなくなってたんだけどね。

大昔のことだったけど、私、ひ孫です! と伝えたら、商店街の「お茶彦」さんや「尾張屋」の宏子さんとかが覚えてくださってて、嬉しかった。最初は、何かあったら辞めればいいや、と思ってたんだけど、3年経って、5年経って、欲が出て来たんだよね。
「ずっと続けたい」って。
そう思ったときに、この先、続けていける環境にしておかないといけない。でも、ひとりだとできる精一杯がある。かかる経費とか、限界の売り上げもある。そうすると、経費を縮小していかないと、と思って、さんざん悩んで、去年の年末に移転することを決めました。物件を探して、「ますきち」の改装も担当した、大工のむっちゃん(KEINEN)にお願いして。

9月の途中からオープンだったから、10月にはじめて、まるっと1ヶ月やったんだよ。去年の10月と比べて、お客さんの数を調べたらほぼ変わってなかったから、ちょっと安心した。

毎日って、たいがい何気ない日々じゃん。なんてことない。でも、1本お花があるだけで、ありきたりな言葉でいえば、気持ちが豊かになれる。ちょっと嬉しい気持ちになるじゃないか! お花屋さんを続けていられるのは、季節が流れていく、ということが自分の性分にあっているんだと思う!

 

irodori
住所 愛知県瀬戸市東本町1-48
電話 0561-65-5328
営業時間 10:00〜18:00
定休日 火曜、第2・3月曜

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