「ますきち」から徒歩10分くらいのところに、よくぞ残ってくれました! と褒めたくなるほど、レトロな銭湯「日本鉱泉」がある。場所は尾張瀬戸駅すぐの窯神橋を渡った先、全国から陶芸関係者が集う「村上金物店」の道路を挟んで向かいにひっそりと佇んでいる。極めて入りづらいので、なんとなくチラ見して、通り過ぎていく人が多そうだけれど、非常に味があって、いい銭湯ですヨ。

お店のおばちゃんによると、建物の外観は80年以上前の創業当時のままで、実は全国から銭湯ファンが訪れているらしい。建物は昔風に男湯と女湯の扉は分かれており、その扉はのれんの奥で気持ちいいほど“パーパー”に開け放たれている。中へ入ると番台があって、女湯からは番台越しに男湯の脱衣所の手前が思い切り目に飛び込んでくる。私のような若造は見ないようにと意識するが、常連であるご年配のおばちゃんともなれば、番台から乗り出して、誰々さん、誰々さん、と男湯で着替える知人に呼びかけるという大胆な動きを見せたりして、度肝を抜かれる。男女の仕切りの高さもおそらく180cmぐらいしかなかったりして、ずいぶん大胆。けれども、きっとそんな感覚すべてをひっくるめて、当時のままなのでしょう!

肝心のお風呂は4つあり、大小2つがふつうの湯船で41度ぐらい、ひとつは漢方的な匂いがする薬草風呂が43度ぐらい。あとは、ビリビリとやたら刺激強め電気風呂がある。この銭湯はツッコミどころ満載で、浴室は15人も入るといっぱいに見えるけれど、「定員44名」と書いてあったり、「毛染め+100円」と書かれていたり、なんだかじわじわくる張り紙が貼ってある。男湯には今は使えない謎の小型サウナが設置されているらしく、それも気になってしょうがない。

瀬戸市はやきものの産地で、昔は火と土を扱う職人さんが毎日わんさかやって来ていた歴史もあるようなので、今度、おばちゃんに当時の様子もじっくり聞いてみたい。ひょっとして、44名を超える人数が押し寄せていたのかな!? みなさんも戦前から続く銭湯というイメージを持って、どうぞ訪れてみてくださいませ。

 

 

 

 

 

 

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